「世界の桃太郎展~どんぶらこ、海を渡る~」へようこそ。
Momotaro projectは、日本の昔話である桃太郎を、英語、インドネシア語、ペルシア語に翻訳をし、3か国の伝統絵画の画家に挿絵を描いて貰う、というプロジェクトです。日本では誰もが知っている桃太郎を、物語についての背景知識を持たない海外の画家が描けば、お国柄や地域性が出た多様な桃太郎が仕上がるのではないかと考え、2022年7月にプロジェクトを始めました。発足時点では伝統絵画の画家との伝手はありませんでしたが、様々な人の支えで1年後の2023年7月には全ての絵が完成しました。本展覧会では、日本の伝統的なおとぎ話であり、また、海外との繋がりを持つ桃太郎をテーマに据え、ある国の物語が別の国の伝統に則って絵画を作ることで、人々が心のやり取りができるような場づくりを目指しました。
基本情報
会期
京都:2023年12月13日-2023年12月17日
岡山:2024年1月16日-2024年1月21日
福山:2024年3月19日-2024年3月21日
東京:2024年4月21日-2024年4月27日
時間
京都、岡山、福山:10:00~18:00
東京:12:00-18:00
※最終日のみ16:00
会場
京都:京都文化博物館(〒604-8183 京都府京都市中京区三条高倉)
岡山:岡山県天神山文化プラザ(〒700-0814 岡山県岡山市北区天神町8-54)
福山:福寿会館(〒720-0061 広島県福山市丸之内一丁目8番9号 2階)
東京:ギャラリー青羅(〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-19 美術家会館 1階)
観覧料
500円
※東京会場については無料。寄付を募集しております。
主催
Culpedia
主催団体について
Culpediaは、文化という共通言語の可能性に賭け、国・地域(横)、時代・世代(縦)など、人と人との間に立ちはだかる枠や壁を乗り越え、人間社会の平和を実現する団体として、2020年に活動を開始しました。英語で文化を意味するCultureと百科事典を意味するPediaを繋げ、文化の百科事典のような存在になりたいと思い、社会人有志と学生が集まり結成されました。日本のみならず世界で進行する文化の消滅への継承と、国境を越えた文化交流の推進を活動軸としています。「日本が世界の文化を担い、日本の文化が世界の文化を担う」社会を実現し、世界平和に少しでも貢献できるよう日々活動をしています。
協賛
株式会社イー・ピー・アイ、株式会社廣榮堂
後援・協力
岡山県、岡山市、京都市、株式会社エフエムふくやま
画家紹介
インドネシア
画家名
I Made GRIYAWAN(イ・マデ・グリヤワン)
略歴
1979年インドネシア共和国、バリ州、バトゥアン村に生まれる。7歳の頃、芸術家である父(I Wayan TAWENG氏)のもと、絵を描き始める。2012年以降、国内外の展覧会に数多く出品。バトゥアン美術館(バリ州・バトゥアン)展覧会(2012年)、アルマ美術館(バリ州・ウブド)展覧会(2012年)、プリルキサン美術館(バリ州・ウブド)展覧会(2013年)、ジャカルタUOB(ユナイテッド・オーバーシーズ銀行)主催アートコンテスト(2014年)、在ニューヨーク及びワシントンD.Cインドネシア大使館での展覧会「サラスワティ」(2015)、Tokyo International Art Fair(2016年)等に出展。
バトゥアン絵画とは
バリ島の絵画の一つであるバトゥアン絵画は、バリ島中部のバトゥアン村で描かれる絵画を指す。絵画についての最後の記録は1022 年の勅令にまで遡り、芸術家たちは地元ギャニャール王国の宮廷に献上する絵画を作り続けた。その後、形を変えながら絵画文化は残っていったが、特に1930年代に、当時の宗主国オランダ文化の影響を受けて、村の芸術家たちは独自のスタイルを開発し始めた。バトゥアン様式の絵画では、暗い色が強調されており、黒と白の色を基調に、岩絵具の色彩が加えられて、全体的に奥ゆかしい印象を与える。
タンザニア
氏名
Abdalla Saidi Chilanboni(アブダラ・サイーディ・チランボニ)
略歴
1968年、タンザニア共和国ナカパヤナ出身。20歳で首都ダルエスサラーム(当時)に移り、自動車修理工の仕事に就いたが、1989年より、叔父であるSaidiに師事し、ティンガティンガ・アーティストになった。2012年ティンガティンガ原画展に初来日。以後、3度の来日経験があり、札幌、仙台、横浜、名古屋、三河安城、山形、岐阜、大阪、静岡、埼玉、東京、秋田の各地にて公開制作を行い、人気を博す。2017年、挿絵を担当した「アフリカの民話集 しあわせのなる木」未来社より発刊(文 島岡由美子/絵 ヤフィドゥ・マカカと8人のティンガティンガ・アーティストたち )。
ティンガティンアートとは
ティンガティンガアートは、タンザニア独立直後の1960年代末に生まれた絵画スタイルで、サバンナの動物や豊かな自然、人々の暮らしを、6色のペンキを使って色鮮やかに描き出す現代アート。創始者のティンガティンガ氏が、当時、観光客が土産に買い求める絵のほとんどが、コンゴで描かれたものだったことに疑問を持ち、タンザニア国内でアートを作ろうと、タンザニアの野生動物と植物が織りなす自然の風景を描いたのが始まり。
イラン
氏名
Amir Hosein Aghamiri(アミール・ホセイン・アガミリ)
略歴
1971年テヘラン生まれ。スール大学絵画科卒業。国内外50以上の展覧会に参加し、うち、テヘランで開催されたイラン絵画ビエンナーレ(1995年、1999年、2001年、2005年、2007年)、国際コーラン展(2002年、2003年、2004年、2005年)で優勝。第3回ファジル国際フェスティバルで優勝(2010年)。他にも、ドバイ・フェスティバル( 2001年)、 イラン・トルコ合同ミニアチュール展(2003年) 、モスクワイラン美術展 (2004年)、アルメニアイラン展覧会( 2006年)、パキスタンイラン美術展(2012年)に出展歴あり。
イランミニアチュールとは
ミニアチュール絵画は、細密画とも呼ばれ13 世紀にペルシャ美術として盛んになったが、その後、モンゴルの征服により徐々に中国の影響を受け、15世紀から16世紀にかけて伝統の最高点に達した。この伝統はその後も西洋の影響を受けて続き、現代にいたるまで常に進化を続けてきた絵画である。 ペルシア(イラン)の細密画は、他のイスラムの細密画の伝統に支配的な影響を与えており、主にオスマン帝国(今のトルコ他)やムガル帝国(今のインド亜大陸)では類似する絵画が見つかる。2020年にUNESCOの無形文化遺産に登録された。